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江戸歌舞伎と関西歌舞伎
2012/06/04 13:58

失礼いたします。

歌舞伎研究会の者です。


突然ですが、
歌舞伎には地域ごとに大きく分けて二種類のものがあります。

江戸歌舞伎関西歌舞伎です。


それぞれを簡単に説明すると…



江戸歌舞伎は将軍のおひざ元で発展し、
派手な荒事や形式美を重きにするものです。

大向こうでは江戸っ子たちが控えているため、
「音羽屋!」などの屋号も「トワヤァ!」と省略されることもしばしば!

演目では「暫」「助六」など、江戸らしい粋な演目が多いです。

一方、関西歌舞伎とは、
商業の町・大阪や文化の町・京都で発展し、
控えめな和事中心で写実的な描写が特徴です。


演目では「吉田屋」「封印切」「新口村」など、
男女の恋愛家族の愛情が繊細に表現されます。



昨年度、私たちは「引窓」という関西歌舞伎の代表的作品を発表させていただきました。

関西歌舞伎らしく、人間の感情の機微が描かれた、
情緒あふれる作品です。


しかし、関西歌舞伎を演じるときに、
我々をもっとも苦しめるもの、


それは…!


…!


…!


「訛り」です!


訛りは、簡単そうで、
これがなかなかの兵。

私は東京生まれ東京育ちなので関西訛りとは全く縁がなかったのです。
そのため、セリフの稽古の際はかなり苦心しました。
中には「お望みなれば…へへ、あげましょかい」という簡単なセリフだけで20分は指導されました。


さらに、歌舞伎にはまだまだ混沌とした訛りが存在するのです。


あるセリフを稽古していた時のこと…

先生「違う!そのアクセントはこうだ!」
僕「え?これも関西訛りなんですか!?」
先生「いや、義太夫訛りだな。」

…そう、歌舞伎には江戸訛り、関西訛りに続いて、
「義太夫訛り」が存在するのです!



伝統芸能、ことに歌舞伎の世界での訛りは混沌としていてよくわからない面があります。

その分、その訛りは歌舞伎でしかない感情を生み出します。
その感情は、辞書にはない、何か言いようもない人の心情を表現しているような気がする…
そう感じるとき、歌舞伎ってよいな、と感じます。

長々と失礼しました。

ではまた。

カテゴリ:歌舞伎研究会

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